企業経営の課題解決によって、企業の成長を支援

イベント報告

2012年9月25日 「投資評価手法の基礎知識と実際の適用での留意点」 セミナー

2012/09/30

本セミナーは、好評につき、ご要望が多く、昨年、本年2月に引き続き、再度開催したものです。

 参加者から感じられるのは、事業投資や開発投資に対する仕組みや評価をより洗練できないかと言う企業の経営課題への取り組みです。 
 リーマンショック前と比べますと、ますます投資評価とリスクのマネジメントに関して、厳密に取り組む必要があるという企業のニーズをひしひしと感じます。

内容としましては、

1. PLからBSへ
  ・コーポレート・ファイナンスでの数字の捉え方
2. 日々の事業活動と投資活動の違いは?
  ・PLに基づく事業運営とBSに基づく投資の捉え方
3. 投資の種類と評価
  ・リターンを意識した評価の方法と投資の分類  
  ・研究開発投資における市場規模予測とリターンの捉え方
4. 開発投資や設備投資におけるリスクの捉え方
  ・プロジェクトとしての投資と、計画のリスクから、実施のリスク、
   運営のリスクまで
  ・研究開発投資、設備投資、IT投資におけるリスクの捉え方と各々の留意点
  ・不確実性の捉え方
5. 投資評価手法
  ・回収期間測定法、ROI、IRR、NPVとその限界 
  ・不確実性を含む投資の評価(リアルオプションの考え方)
6. 実際の投資への適用と良くある失敗と誤解
  ・投資か経費か?
  ・資産計上と減価償却、経費との違いと経営計画への反映
  ・投資プロジェクト遂行者のマインド設定を見ぬけない
  ・大きく生んで小さく育てる研究開発投資   
  ・小さく生んで大きく育てるIT投資
  ・IT投資における契約内容の認識違い
・市場を無視した技術開発 
  ・市場リスクの高まった時代のリスク管理   

と分かれ、大変好評の内に終了しました。特に研究開発投資やIT投資においては、経営企画などの管理部門と現場との乖離が大きく、どの会社も投資を正当に評価し、推進する方策を見出していないのが、現状です。
 各々の投資プロジェクト推進の方法や技術の評価と投資評価を一体化させないと、合理的な評価が難しいところが、投資評価の難しさを示しています。そうは言っても、何とか系統だった評価を確立し、経営判断を間違わないようにしていきたいという企業のニーズが感じられます。

また、昨今の電機業界の経営低迷に見られるように、市場リスクが非常に高くなっている環境下で、どのように投資判断とリスク管理を行えばよいか、という緊急性の高い経営課題に対して、答えを模索している様子が感じ取られます。

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